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住宅ローンが払えないままでいると、返済が滞ってから6ヶ月以内には、債権者である金融機関は裁判所に「競売の申立て」を行います。競売により強制的に不動産を売却し、
売却代金から残った債務を回収します。落札されれば、債務者は強制退去を命じられますが「引越し先も見つからず費用もない」といった、債務者の都合などは一切聞き入れられません。そうならないために、返済が厳しく今後の返済に不安がある場合「まずはどうするべきか?」について、ご説明いたします。
月々の住宅ローンが払えない場合は、まず借入銀行に支払いの減免ができないか相談してみましょう。返済期間を延ばすことで、月々の支払額を引き下げたり、ボーナス払いを止めたりするのが効果的です。銀行にとって住宅ローンのリスケジュール(返済計画の変更)は喜ばしい事ではありませんが、返済意思と今後の見通しをしっかりと主張すれば、受け入れてくれる可能性が高まります。しかし中には強固な姿勢で、滞納分の一括返済や金利の引き上げを言いだす銀行もありますので、注意が必要です。
「このままでは住宅ローンを滞納してしまうかもしれない」と判断したら、手遅れになる前に返済条件の見直しや変更等を金融機関(債権者)に申し出る事が重要です。これを、通称「リスケ(リスケージュル)」いいます。
リスケの方法は様々ですが、主な方法としては「毎月の返済額の減額」や「返済期間の延長」「ボーナス返済月を取りやめ、その分を毎月の返済額に充当」などが挙げられます。ただし、債権者やリスケ内容により可能・不可能が分かれるため、一概に認めてもらえるとは限りません。
しかし、認めてもらえたなら、毎月の負担はかなり軽減される訳ですから、交渉する価値は十分にあります。リスケについて勘違いしてはいけないのが「本来支払うべき額を軽減してもらう」行為であるということです。
例えば毎月の返済額を減額してもらえたなら、その分返済期間は延びますし、余計な金利が上乗せされたりします。確かに毎月の家計に余裕はできますが、通常は約束した一定の期間だけということになりますので、「一時しのぎ」でしかないということです。いずれにしても、リスケを申し出れば、返済期間が延び、その分完済までの年齢が上がり長い間ローンの支払いが続くということになります。
不動産取引における「オーバーローン」とは、住宅ローンが担保となる家や土地の時価を上回ってしまう状態を指します。例えば、購入した住宅のローン残債が2,500万円あるとします。しかし土地の下落の影響により、その物件の現在の価格(市場価格)が1,500万円にしかならない場合、家を売っても1,000万円もの借金が残る事になります。
これを「オーバーローン状態」と呼びます。 多額の住宅ローン負担に耐えきれず、自宅を売却せざるを得ない状況になってしまう債務者は大勢います。しかし、前述した「オーバーローン」になっているケースが多く、売りたくても売るに売れずに、所有し続けるか、泣く泣く競売に掛けられてしまう債務者が後を絶ちません。
不動産購入時には問題がなかったが、想定外の事態により急に住宅ローンが払えない状態に陥るケースがあります。
突然のリストラや病気・ケガにより働けないといった状況で「住宅ローンが払えない」となるのです。こういったケースでは、突発的に起こる要因ばかりで、まさに「想定外の出来事」となり、事前対策は難しいため非常にやっかいな問題です。
絶対にやってはいけないことですが、住宅ローン返済の穴埋めに、金利の高い消費者金融などからキャッシングし、返済に充てるという債務者が後を絶ちません。住宅ローンの返済のためにA社から借金→A社の借金を返すためB社から借金→B社の借金を返すためC社…という様な、自転車操業の悪循環に陥る可能性が非常に高まります。そうなると「住宅ローンが払えない」どころではありません。この方法はリスクが非常に高く、最悪は自己破産も視野に入るため絶対に選択肢に含めてはいけません。
住宅ローンを組む際に、夫婦の収入合算でローンを組み、配偶者を連帯保証人(夫が主債務者であれば妻が連帯保証人)にするというケースもあります。しかし万が一離婚となった場合には、様々な問題が発生します。共働き前提で住宅ローンを組んでいた場合、離婚によって収入は半減しますので、それだけで生活設計が大きく狂い、住宅ローンが払えないといったケースや、離婚後、返済の義務を負った配偶者が何らかの事情で返済ができなくなった場合、連帯保証人である元配偶者に支払い義務が生じます。これは、離婚しても連帯保証は外れないためです。
“借金が返せない場合は自己破産をしなければならない”と考えている方が多くいらっしゃいます。
というのも、特に住宅ローンは数千万円にもなる借入額になりますので、そんな大金は他の方法で解決できるとは思えないからです。実際、住宅ローンの問題で弁護士に相談したところ、「“自己破産しかない”と言われた」というご相談もよくいただきます。状況によっては自己破産をしたほうが良い場合もありますが、住宅ローンの滞納問題については、そもそも自己破産をせずに任意売却のみで解決できる場合がほとんどです。
住宅ローンが払えなくなると、銀行に勝手に売却をされてしまうのでは?競売になってすぐに出て行かなくてはいけなくなるのでは?と思われている方も多くいらっしゃいます。
銀行が勝手に売却をすることはありませんし、出来ません。また、いきなり競売にかけられたり、差押をされることもありません。催告書や督促状などが送られてきて、段階を踏んで進みます。多くの銀行や金融機関は滞納6ヶ月で期限の利益が喪失し、残債務の一括請求がなされた後、代位弁済を経て競売申立手続きへと進みます。ただし、銀行や金融機関によっては滞納3ヶ月の場合もあります。
金融機関から「引き落としがされていません」と連絡があり、「○月×日に再引き落としをしますので、ご入金をお願いします」との連絡があります。1ヶ月滞納すると、「○月×日までに延滞金と利息を至急ご入金ください」といった内容の手紙が届きます。
住宅ローンを滞納し始めると、およそ1ケ月から3ケ月の間に、債権者である銀行から様々な書類(催告書や督促状など)が届くようになります。
滞納1ケ月未満であれば、取り立てはまだ厳しくありません。それが2~3ケ月となると、このまま支払えない場合、滞納している住宅ローン(元金)ならびに遅延損害金を一括返済してもらうことになると言った内容の督促状などが届くようになります。銀行から直接電話で催促されることも増えるでしょう。これから自分たち家族はどうなってしまうのか?不安や焦りが加速する時期でもあります。
滞納が始まり3~6ケ月が経過する頃、重大な局面を迎える書類(催告書)が届きます。それが〝期限の利益の喪失通知〟です。住宅ローンを組まれた時、銀行と取り交わす契約の中に、毎月分割して住宅ローンを支払って良いという内容が含まれます。これを〝期限の利益〟と呼びます。住宅ローンの支払が止むなく出来なくなると、契約を守らない債務者に対し、銀行は分割して支払う権利を無効にします。これが〝期限の利益の喪失〟です。この書類が届いた時点で、債務者は住宅ローンを一括で支払うことしかできなくなります。さらに、期日までに支払わなければ、保証会社に保証金の支払を求めた旨の通知も届きます。ここで言う〝代位弁済〟とは、滞納が続く債務者に代わり、保証会社がローンの全額を銀行に支払う行為のことを指します。代位弁済後は、銀行ではなく保証会社から請求が来ます。「住宅ローンの残額及び遅延損害金を一括返済せよ」といった厳しい内容になります。一括返済などは到底できませんが、そのまま放置しておくと、すぐに競売の申立が行われ、ほぼ1年も経たないうちに競売になってしまいます。競売を回避するためには任意売却の速やかな手続きが必要です。
代位弁済期を過ぎてからも何もしないでいると、裁判所から競売開始決定通知書が届きます。保証会社からの申し立てを受け、競売の手続きを開始したことと不動産を担保として差押えたことを知らせるための書類です。裁判所から通知書が来ると「いつ自宅を追い出されるか分からない」と不安になり、冷静な判断ができず、自暴自棄になってしまわれる方もいます。競売が始まってしまったことを受け入れたくない気持ちはわかりますが、ここで大切なことはあきらめないで前向きに対処することです。この段階でも、競売を回避できる可能性のある任意売却手続きの相談を、一刻も早く受けることが求められます。
住宅ローンを滞納すると、督促状や催促の電話がきます。基本的には勤務先等に連絡が来る事はありませんが、ご本人と連絡が取れない場合等に勤務先やその他親族に連絡がいく可能性があります。電話を無視し続けられてしまうと、銀行も困ってしまいますので、電話に出るか折り返しをして、現状の説明や今後の相談をしましょう。
「宝くじやロトクジで大金が当たった!」「莫大な遺産が入った」といった事でもない限り、住宅ローンが払えず滞納や遅延を繰り返す状態なら、解決策は「競売」か「任意売却」しかありません。ただし「競売」での解決は決しておすすめできません。競売になると、裁判所の執行官が不動産の入札額を決めるための調査のために訪問してきます。また、裁判所のホームページなどで「競売物件」として掲載されますので、ご近所や勤め先に状況を知られる状態となり、債務者のプライバシーが侵害される事となります。
また、競売により落札されてしまうと、元所有者であるあなたの意思とは関係なく、自宅からの退去を迫られます。学校へ通うお子さんがいるご家庭なら「子供の学校の関係があるので引越しはまってほしい」といった事情などは考慮されず、ただちに退去を求められます。なお、この強制退去について債務者は一切の不服を申し立てることはできませんし、退去のための引越し代も出ることはありません。こういった事情から「任意売却」による解決方法を選択される方が増えています。
住宅ローンの保証会社が債務者に代わり債務の全額を一括で銀行に支払うこと。代位弁済通知が届くことは、保証会社が全額銀行に立て替えたことを意味します。代位弁済以降は、住宅ローンを組んだ銀行から保証会社に債権者が変わります。
期限の利益の喪失…期限の利益とは、期限が到来するまで、債務を履行しなくてもよい債務者側の利益のことを言います。契約書上で規定された期限が来るまでは、借入金等の債務に関する返済を行わなくてもいい債務者側の利益のことです。これは、一方で、債権者側の不利益を意味します。簡単に言い換えると「住宅ローンを分割して返済できる権利」ということです。期限の利益の喪失は、その権利を喪失、つまり失うため、債務の一括請求ができるようになるということです。
期限の利益の喪失をすると一括請求、つまり今残っている住宅ローンの全額を一括で支払うよう、通知されます。住宅ローン滞納に伴うこれらの流れは期限の利益の喪失→一括請求→代位弁済の順となります。
通常、債務者の滞納から6ヶ月経つと、保証会社が債務者に代わり金融期間へ債務を一括で返済します。これを代位弁済といい、以降はローンを組んだ金融機関からではなく、
保証会社から返済を迫られます。住宅ローンが払えなくなり、滞納を始めてから競売により落札されるまでの期間と流れは以下のとおりです。
スクロールしてご覧ください。→
住宅ローンの延滞
住宅ローンの滞納や支払いがストップする。
この時点なら金融機関と支払い条件の見直しが可能です。
督促状・催告書通知
返済に関する督促状・催告書が届きます。数か月間滞納すると、個人信用情報機関に登録されます。(いわゆるブラックリストに登録)
代位弁済・債権移行
「期限の利益の喪失」により、一括返済を迫られ、金融機関から保証会社や債権回収会社に権利が移ります。
期間:3~6ヶ月
可能ならこの期間までに
ご相談ください!
競売の申立て
債権者から返済や任意売却の意思表示をしない限り、債権者によって競売 申立て手続きが行われます。
競売開始決定
裁判所から「競売開始決定」通知が届きます。競売事件として手続きが 進んでいきます。
不動産の現状調査
裁判所の執行官が不動産調査のため自宅に訪ねてきます。室内の写真を 撮ったり、様々な質問をされます。
期間:約1ヶ月
まだまだ間に合いますが
ご相談はお早めに!
競売資料作成
「物件明細書」「現状調査報告書」「評価書」が作成されます。
売却価格の決定
入札期間の通知
執行官が訪問してから2ヶ月~3ヶ月後に裁判所から「売却基準価格」 「入札期間」「開札期間」の通知が届きます。
期間:2~3ヶ月
任意売却にはギリギリ
です
期間入札の公表
裁判所のホームページや様々な媒体で公開されてしまいます。この時点 で競売にかかったことが近隣に知られる可能性が高くなります。
入札の開始
公告から2週間~4週間後に入札開始となります。入札期間は1週間です。
※任意売却が可能なのはここまでです。
開札・買受人の決定
入札終了から1週間後に開札になり落札者が決定します。競売取り下げ 可能なのは開札日の前日までとなります。
期間:4~6週間
「入札の開始」までが任意売却が可能なリミットとなります
売却許可決定
落札者に売却許可決定通知が届き、代金を納付した時点で不動産所有権が移ります。
引き渡し命令
引き渡し命令が出て強制退去させられます。競売の場合は、引越し代はでません。
期間:約1ヶ月
住宅ローンの支払いが難しくなってくると、焦ってしまい、間違った対処を取ってしまう方が少なくありません。
住宅ローンの金利は0.5~2%程度が相場ですが、消費者金融やクレジットカードの金利は4~8%程度、場合によっては10%以上です。
借入れすることで一時的に住宅ローンの支払いはできますが、結局は借金の額が増えるだけです。これがきっかけとなり状況が悪化、結果的に競売へというお話もよく耳にします。
消費者金融から借入れするよりは、ということで親・兄弟や親類から借金をして住宅ローンの支払いに充てる方も少なくありません。
しかし、住宅ローンを組んだときの予定と違って収入が減ったり、その他の原因で住宅ローンの支払いが苦しくなっているのが原因の場合が多くなっています。その原因を解決することをせずに、身内から借金をして支払いをしてもやはり一時しのぎです。多くの人を巻き込み、身内の不仲に繋がったり、結局共倒れになってしまう可能性も否定できません。身内からの借金には、十分に注意しましょう。
弁護士は、法律の専門家であり、不動産の専門家ではありません。
競売にかけられずにすむ方法、今の家に住み続けられる方法、引越し代をどうにか捻出する方法などは、不動産の専門家、住宅ローン問題の専門家、任意売却の専門家でなければわかりません。弁護士へ相談するだけでなく、不動産の専門家、住宅ローン問題の専門家、任意売却や競売の専門家にも一度相談してみてください。別の解決策が見つかるはずです。
結果、どうなるでしょうか。今後の生活のことなど見通しを立てずに住宅ローンの支払いを続けていくと、当然のことですが、家計は苦しくなってしまう一方です。
最もやってはいけないことです。諦めて、何もせずに競売を待つだけでいいのでしょうか?競売になってしまう方が、さらに重い負担がのしかかります。競売にかけられる前に、みどり住宅相談所に相談をしてみましょう。
上記の様に、任意売却には期間の制限がございます。相談が早ければ余裕を持って債権者と交渉ができ、また、より好条件で物件を売却することが可能になりますが、期間が短いほどと交渉や物件の販売活動が難しくなり、入札開始の直前までくると物理的に不可能となるため、早いご相談をお勧めしております。
より確実に、より好条件で売却できれば、残債が残る場合でもより債務者の負担を少なくすることが可能 になるのです。